以下は性描写を含みます。
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 途切れ途切れ、裏返りそうな声をどうにか吐息に混ぜて溶かして、だがしかしそんな余裕も段々と失せてくる、普段使わないような妙な箇所を酷使するものだから、しかも妙な体勢を保たなければいけないのだから、時間の経過に伴って痛みを感じるのは当たり前だ、粘着質な水音をどこか上の空で聞いている、顔は火が出そうというか焼け焦げてしまいそうというか、あつい、彼が挿入を繰り返すたびにそこがあつい、あついのといたいのは大抵似ている、しかしそのあつさは気持ちよくもある、いたいのがきもちいい、そんなわけあるか、
「あ」
抑えきれない声が零れ出た、彼は心底楽しそうに笑う、そうしてまた奥の方、じりじりと焦がされ焦らされた箇所に触れられる、
「っん」
気持ちいい、無意識に更なる深みを求めて腰が揺らめく、また触れる、
「ああっ」
今度はくじるように触れる、おかしくなりそうだった、声をもっと出せという注文、
「だったらもっと好くしてください」
私は精一杯に笑う、そうすると彼は不満を隠すこともなく眉間に皺を刻み、また腰の動きを早めるのだった、
「わかりました」
水音は絶えない、
「とびっきり」
応える代わりに彼の背中へ爪を立てる、
「痛い」
「私はもっと痛いんです」
「嘘だ」
にやりと笑って、
「そんなによさそうな顔、してるのに」
頬の温度が上がる、
「耳まで真っ赤ですよ」
右手は急いで顔を覆った、けれど間に合わなくて彼はくすりと笑う、あああ、年下相手に何をしているのだ、
「かわいいなあゴヨウさんは」
人好きのするその笑顔、スライドするような動きが一転、なかを掻き回すように、篭るように低くなった音が、ゆっくりと私の平静を奪う、
「いいですか」
「あっ、ん」
意味のない文字が口から溢れる、きもちいい、二人の間で途方に暮れていたわたしへ、彼の綺麗な指が絡むのが見えた、反則だ、
「やめっ」
どうしてそんなにも楽しげに笑うのだろう、
「駄目」
真っ直ぐ私を見つめる黄緑、きもちいい、どうにかなりそうだ、
「ねえ、ゴヨウさん」
わたしを緩く握って、
「どうしてほしいですか」
その目は捕獲者の輝きを湛えている、ぞくぞくした、口は素直に動く、
「……もっと」
「もっと? どうしますか、動きますか、それとも」
こうしますかといいながら先を親指で執拗にくじった、
「ひあ」
嬌声は高くなる、本当に自分の喉だろうか、
「ゴヨウさん」
そして全ての動きをぴたりとやめる、過飽和の快感が引いていく、途端、私の身体は熱を欲しがり出した、私も大概だ、そんな自嘲よりも、あああ、はやくどうにかなりたい、
「ゴヨウさん」
促す声、最後の理性で言葉を選ぶ、
「……あなたの、すきなように」
 可愛くないなあとまた、彼は微笑む。

 そうして齎される全てを、受け止めきれない私はただ、女のような可笑しな声をあげる、名前を呼んでとうわ言が聞こえたので、私はずっといとしい人の名前を呼びながら果てた。







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*反転
リョウくん主導権だとものすごくよいと思います
年下にいいようにされる年上
20090125